測定に適した試料
1回に処理できる試料サイズの上限は、湿重量でおよそ50―60gほどです。また14C年代を測定するのに必要な化石花粉の数が、理想的にはおよそ100万粒、少なくとも50万粒です(それ以下でも測定が可能な場合はありますが、信頼性を担保するため、安全側に振った下限を設定しています)。50gを処理に供する場合、化石花粉の濃度が1gあたり少なくとも1万粒、理想的には2万粒であることが必要条件になります。いっぽう、もし測定を希望する試料が1gあたり10万粒の化石花粉を含むことが分かっているなら、分析に必要な量は10gで済むことになります。
*本サービスを利用される前に、堆積物中に含まれる化石花粉の量を事前に把握されておくことを強くお勧めします。
(濃縮処理を実施すると、十分な花粉が回収できなかった場合でも費用が発生します)
ごく稀に、セルソーターの代わりに特殊なメッシュフィルターと薬品などを用いた二次処理を実施するだけで、セルソーターと遜色ない高純度濃縮が達成される場合があります。どの方法で二次処理をおこなうかは、現場の判断にお任せください。いずれの場合も二次処理後に顕微鏡によるアセスメントを実施し、AMS年代測定に進んで問題ないかを判断します。二次処理後の顕微鏡写真は報告書に添付します。